三学期終業式を行いました。
三学期終業式を迎えました。
1月の始業式当日にも話しましたが、結構アッという間に過ぎてしまった三学期ではないでしょうか。
今日の終業式は、「セルフモチベーション」について触れたいと思います。「セルフモチベーション」は「自家発電能力」ともいわれます。
ひとつ事例をあげてお話したいと思います。
今から23年前、2000年に行われたシドニー五輪での話です。
柔道で金メダルを獲った田村亮子選手の話です。
当時は田村亮子、結婚されて現在は谷亮子と改姓されています。
シドニーオリンピックが始まる直前、田村選手は、自転車競技で金メダルを連続して取った外国人の女性選手とテレビ番組に出演されていました。
その時、外国人の女性選手は、田村選手に質問されます。
「あなたがオリンピックに出る目的は何ですか」と…。
尋ねられた田村選手は「勿論、金メダルを取るためです」と答えられます。自転車競技の女性選手は、「それじゃダメですね」と述べ、こう後を続けられます。
「私は金メダルを取ることを、目的にしたことは一度もなく、金メダルを取ることは、祖国の子どもたちに夢と希望を与えるための手段にしかすぎません。もっと多くの子どもたちに夢と希望を持ってもらうために、 私には絶対に金メダルが必要なの。
あなたのように金メダル獲得を目的にすれば、取ったとしてもそこで終わってしまうでしょ」と……。
この後、田村選手はシドニー五輪で自身初となる金メダルを獲得し、4年後のアテネ五輪でも、二大会連続となる金メダルを獲得します。
田村選手にどんな心境の変化があったのかは知りませんが、人は明確な理由に基づいて行動していくと、必ずよい成果を出すことができるということです。
それが「セルフモチベーション」や「自家発電能力」といわれるものです。
日本人はよく、テンションが高い人のことを「モチベーションが高い」と捉えてしまいがちですが、モチベーションは明るさや元気さのことを指すのではありません。
一見暗い地味な雰囲気の人でも、するべきことが明確で、その目標に向かってこつこつこつこつ努力を続ける人は、偉業を成し遂げることができるということです。
大切なのは、いまの自分の実力に合わせ、一つ上の目標を設定し、絶えず新鮮なモチベーションをつくり出すことです。
大学受験も一つの目標といえますが、それが最終目標とならないよう、自分は何がしたいか、何をもって社会に貢献しようとしていくか。
例えば、医師になりたいのであれば、では、何のために医師、医者になるのか。何をするために医学部を受験しようとするのかということです。
何になりたいかではなく、何をするために、大学に行こうとしているのか。
そのための基礎作りが中学高校生活ということになります。
手元に通知表が渡されたと思いますが、それはあくまで結果です。
一喜一憂せず、反省するところは反省し、結果は結果として受け止めること。
次に生かさないと意味ありません。
中高生とも
一年生は初心忘れることなく過ごしてきたか。努力してきたか。
二年生は中堅の学年として向上心をもち、自主的・積極的に学業に取り組んできたか。
四月からは学年が上がります。
モチベーションを高めて保つこと、同時にステップアップをしてください。
以上で、三学期終業式講話を終わります。